FXは危険なギャンブルである

FXは危険なギャンブルである

FXは危険なギャンブルである

日本ではFXをしている人は多いです。株ほどではありませんが、一説によると数十万人がFXをしていると言われています。誰でも簡単にでき、「普通の主婦でも数億円稼いだ」という話もあります。

 

しかし、FXには注意点があります。この注意点を無視してFXを行うと、取り返しのつかないことになります。今回は「FXの仕組み」や「FXが危険なギャンブルである理由」について解説していきます。

 

FXの仕組み
FXとは「日本円」と「ドルやユーロなどの外国の通貨」を交換する取引のことです。日本の場合は、ベースとなる通貨が日本円ですが、どの国で行うかでベースとなる通貨が変わってきます。例えば、アメリカでFXを行う場合は、「米ドル」と「その他の国の通貨」を交換することが多いです。

 

FXは「margin Foreign eXchange trading」の略であり、外国為替証拠金取引を意味します。外為と略されることもあります。為替レートの差を利用し、利益を得ることを目的としています。

 

例えば、「1ドル=80円」のときに10万円をドルに変えます。その場合は、「100,000÷80=1,250」で1,250ドルを手に入れることができます。その後、「1ドル=120円」になり、1,250ドルを全て円に戻します。そうなると、「1,250×120=150,000」で15万円になります。

 

FXは危険なギャンブルである

 

つまり、5万円の利益を得ることができたのです。逆に「1ドル=40円」のように円高が進めば、損失を出すことになります。

 

 

為替がどうなるかは誰にも分からない
FXが危険なギャンブルである理由はいくつかあります。その一つとして、「為替がどうなるかは誰にも分からない」というのがあります。今日に対して、明日が円高になるか円安になるかは誰にも分かりません。

 

ある程度の予測ができる場合はありますが、あくまでも予測にすぎません。プロの投資家でも「まさか円高になるとは……」ということはよくあります。事実、リーマンショックが起こり、円高になると予測できた人はほとんどいませんでした。

 

万が一、「間違いなく円安になる」という情報があったとしても、その情報を一般人がテレビやインターネットで知ることは難しいです。

 

レバレッジをかけることにより借金を抱える可能性がある
FXでは、元金の数倍〜数十倍の金額で取引をすることができます。場合によっては、数百倍の取引も可能です。元金に対して、より大きなお金を動かすことができるのです。「元金を担保にして多額の借金をする」というイメージです。

 

元金に対して、何倍もの取引をすることを「レバレッジをかける」と言います。レバレッジとはテコのことです。小さな力で大きな物を動かすことができます。FXでは、小さなお金で大きなお金を動かすことができるのです。

 

例えば、10万円で50倍のレバレッジをかけ、500万円分の取引をするとします。上記と同様に、「1ドル=80円」のときにドルに変えると、「5,000,000÷80=62,500」で62,500ドルを手に入れることができます。

 

その後、「1ドル=120円」になり、62,500ドルを全て円に戻します。そうなると、「62,500×120=7,500,000」で750万円になります。つまり、10万円の元金で、250万円の利益を得たことになります。

 

このようなケースを見ると、FXにはとても大きな可能性があるように思えます。しかし、「1ドル=40円」になれば、逆に250万円の損失を出すことになります。レバレッジをかけると、利益も損失も大きくなるのです。

 

そもそも、10万円しかFXに使えない人が、250万円の損失を補填できるとは考えにくいです。結局のところ、借金を抱えるしかないのです。

 

私の知り合いは、FXで7,000万円の資産を築きました。しかし、その後に損失を出し、7,000万円は無くなってしまいました。借金を抱えなかったのは良かったのですが、税金が大きくかかりました。FXで稼いだ収益にも税金はかかるのです。

 

その税金は1,000万円とのことでした。知り合いは、損失を出した数年後になっても、毎月10万円の追徴課税を支払っていました。

 

以上のように、レバレッジをかけて多額の損失を出し、借金を抱えた人は大勢います。FXを始める場合は、レバレッジをかけずに等倍で行うことをおすすめします。

 

FXを取り扱う業者の狙い
よく「FXで数億円稼いだ!」などの広告が出ていますが、そのような人はほんの一握りです。そのような例を大々的に取り上げ、多くの人をFXに誘い込むという業者の狙いが見えます。

 

業者の狙いは、私たちが取引をするときの「取引手数料」です。私たちが、儲けようが損しようが関係ありません。FX業者がCMなどに莫大な費用をかけ、大々的に宣伝しているのは、それ以上の利益を得る見込みがあるからです。

 

FXは投資(資産運用)ではなく、投機(ギャンブル)です。FXの基本構造や業者の動きなどを考えれば、いかに危険なギャンブルであるかが分かります。FXをすること自体に問題はありませんが、「まずは勉強する」という意識を持ち、自分のできる範囲で行いましょう。

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