私たちは「タックスペイヤー」である
このコンテンツを作成するにあたり、池上彰さんの書籍を参考にさせて頂きました。
私たちは国に税金を納めています。そのため、私たちは「納税者」と言われます。
納税者というと、「私たちは税金をお納めしますので、どうぞお使いください」というニュアンスが強いです。このような考えでいると、国に税金を好きなように使われても何とも思わなくなってしまいます。
そうではなく、「私たちはタックスぺイヤーである」という意識を持つことが大切です。なぜなら、タックスぺイヤーは納税者とは違う考え方を持っているからです。
今回は「タックスぺイヤー」の意味合いについて解説していきます。お金を払っていることに変わりはありませんが、税金に対する考え方の違いが重要になってくるのです。
もくじ
1、タックスぺイヤーという意識を持つ
2、税金の使い道に着目する
3、まとめ
タックスぺイヤーという意識を持つ
タックスぺイヤーとは、納税者を英訳した言葉です。単純に英訳しただけなので本来の意味は同じですが、納税者とタックスぺイヤーでは言葉から伝わるニュアンスが違います。
タックスぺイヤーは「税金を払ってあげている」というニュアンスが強いです。払ってあげているという表現は良くないかもしれませんが、それくらいの意識を持つことが大切ということです。
アメリカでは多くの国民がそのような意識を持っています。そのため、アメリカ人は税金の使い道にシビアです。
国も国民に対して感謝の気持ちを示すことを忘れません。事あるごとに、国民に向けて「税金を払ってくれてありがとう」というメッセージを伝えています。
一方、日本人はタックスぺイヤーという意識が低いので、税金が無駄に使われてもあまり気にしません。
公共事業の大規模な無駄遣いが発覚すれば文句をいうことはありますが、それも一時で終わってしまいます。
しかし、このような意識ではいけません。タックスぺイヤーという意識を持ち、税金の使い道に興味を持つことが大切なのです。
税金の使い道に着目する
タックスぺイヤーという意識を持つと、税金の使い道を気にするようになります。「政治家はきちんと税金を使っているのか?」や「この公共事業の必要性は高いのか?」など、さまざまな疑問を持つようになるのです。
特に公共事業は私たちの身近で行われているので、興味を持ちやすいと思います。
もし、税金の使い道に納得いかなければ、選挙のときに公共事業に力を入れていることを公言している政治家に投票してみてもよいかもしれません。その政治家が公共事業に力を入れてくれるかは分かりませんが、投票しなければ何も変わりません。
このように、税金の使い道に着目して選挙に行くなど、何かしらの行動に繋げることが大切です。これがタックスぺイヤーという意識を持つことなのです。
そして、これらの行動が税金の使い道を是正することに繋がります。政治家も「公共事業に対して厳しい意見を言う人が多いな。それならば、多くの人が満足のいく事業を計画しよう」と考えようになります。そうなれば、私たちもその恩恵を受けることができます。
以上のように、タックスぺイヤーという意識を持つことが、巡り巡って国を良くすることに繋がっていきます。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、自分の意識を変えることで、日本を良くすることもできるのです。
まとめ
・ただ税金を払うのではなく、「私たちはタックスペイヤーである」という意識を持つことが大切である。
・アメリカ人はタックスペイヤーという意識が高い。そのため、税金の使い道にシビアである。それに対して、日本人はタックスペイヤーという意識が低い。そのため、税金の使い道に疑問を持たないことが多い。
・タックスペイヤーという意識を持ち、選挙に行くなどの行動を起こすことが大切である。その行動が巡り巡って日本を良くすることに繋がる。
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