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【日本経済のバロメーター】「日銀短観」とは?

【日本経済のバロメーター】「日銀短観」とは?

日銀短観アイキャッチ

 

日銀短観」という言葉をニュースなどで聞いたことがあっても、それがどのような指標か分からない人も多いかもしれません。

 

日銀短観は「日本経済のバロメーター」です。企業や経営者だけでなく、個人でもこの指標に着目している人は大勢います。

 

今回は「日銀短観」について詳しく解説していきます。日銀短観について理解すれば、日本経済をより深く語れるようになるはずです。

 

 

 

日銀短観とは?

日銀短観の正式名称は「全国企業短期経済観測調査」といいます。「日本銀行が集計している全国企業期経済測調査」なので、日銀短観と呼ばれているのです。

 

日本銀行は3ヶ月に一度、全国一万社以上の企業に対して「景気に関するアンケート」を依頼します。その結果をまとめて、日銀短観として発表しているのです。

 

日銀短観を見れば、「企業が景気に対してどのように感じているか」が一目で分かります。今回は2020年4月に発表された日銀短観をお示しします。

 

日銀短観

引用元:日本銀行

 

この画像は日銀短観の1ページ目なので、より細かく見たい場合は日本銀行のホームページをご確認ください。

 

具体例として、赤枠で囲った「宿泊・飲食サービス」をご覧ください。2019年12月時点では、「最近」、「先行き」ともに11ポイントになっています。これは、「景気が悪い」と感じている企業よりも、「景気が良い」と感じている企業が11社多かったということです(「良い」−「悪い」ポイント)。

 

ところが、2020年4月時点では「最近」が−59ポイントになっています。なんと、その変化幅は−70ポイントです。

 

また、2020年4月時点「先行き」は−61ポイントになっています。最近と比べても−2ポイント、つまり先行きも暗いと感じている企業が多いということです。

 

このような状況は非常に稀です。2020年よりコロナウイルスが全世界で猛威を振るったため、宿泊業や飲食業に甚大なる損害が出てしまったのです。

 

 

日本銀行は日銀短観を見て金利政策を決めている

なぜ日本銀行は日銀短観を出すためにアンケートを集計しているかというと、政策金利を決めるためです。

 

※ 政策金利:日本銀行が民間の銀行(金融機関)の国債を売り買いすることで決まる金利

 

仮に多くの企業が「景気が悪い」、「先行きが不安だ」と感じているならば、日本銀行は景気を良くしようと思います。

 

そこでまず、民間の銀行から大量の国債を買い上げます。民間の銀行は大量のお金を保有することになりるので、企業や個人にお金を貸しやすくなります。その結果金利が下がり、経済が活性化することになるのです。

 

このようにして決まる金利を「政策金利」といいます。日本銀行は現代における適正な政策金利を決めるために、一万社以上の企業からアンケートを取っているのです(もちろん、日銀短観以外にも様々な要素を鑑みて政策金利は決定されます)。「企業の肌感覚」も重要視しているということなのです。

 

 

まとめ

以上のように、日銀短観を見れば景気の良し悪しが分かります。そして、日本銀行がどのように金利をコントロールしてくるかも予想することができます。

 

各業界の事情にも詳しくなれるので、ニュースなどで日銀短観が発表された際はよく聞いておくようにしましょう。


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