介護にかかるお金:介護には月々8万円が必要になる

介護にかかるお金:介護には月々8万円が必要になる

介護にかかるお金:介護には月々8万円が必要になる

 

人間であれば、誰もがいつかは死を迎えます。そして、死を迎える前にほとんどの人が介護を受けることになります。事故に遭うか病気が急激に悪化しない限り、人間がすぐに死ぬことはありません。

 

日本の高齢化は進み続けているので、高齢者は増える一方です。そのため、「高齢者の介護」は日本の深刻な問題となっています。

 

介護はするほうもされるほうも大変です。高齢者にご飯を食べさせたり、お風呂に入れたりするのは、時間も労力もかかります。また、介護を受ける高齢者のなかには、痴呆が進行している人もいます。そのような人の介護にはとても神経を使います。

 

そして、高齢者が虐待されるという事件も起こっています。介護のストレスが溜まり、そのようなことをしてしまうのです。普通では考えられないようなことが起こってしまうほど、介護は大変ということです。

 

このように、介護が大変であることは容易に想像できますが、「介護にかかるお金」に関してはピンとこない人が多いです。実際にその状況になってみないと実感しづらいと思いますが、介護には意外と多くのお金がかかるのです。

 

そこで今回は「介護にかかるお金」について解説していきます。あなたの家族が介護を受けることになったときのために、今のうちにどれくらいのお金がかかるのかを把握しておきましょう。

 

 

 

はじめに自宅で介護をするか施設に預けるかを選ぶ

今回は「あなたの両親が介護を受ける状態になった」と仮定します。

 

はじめに「自宅での介護」か「施設での介護」かを選択しなければなりません。そのどちらかを選んでから、介護の段取りなどを決めていきます。

 

自宅での介護にはたくさんの労力が必要になります。食事、風呂、下の世話など、何かと時間が取られます。両親の介護をするために、仕事を辞める人もいるくらいです。

 

自分ですべての介護を行うのは大変なので、デイサービス(通所介護)に頼んだり、ホームヘルパーに来てもらったりすることもできます。現代では、多くの人がそれらのサービスを利用しているのです。

 

一方、両親を介護施設に預けることもできます。ただ、現状では介護施設の数が足りていません。介護施設の設立が日本の高齢化に追いついていないのです。もし運よく入所できても、施設にお金を払い続けなければなりません。

 

このように自宅での介護にはたくさんの労力がかかり、施設での介護にはたくさんのお金がかかります。ある程度裕福であればどちらかを選ぶことができますが、お金がなければ自分で介護をするしかないのです。

 

「介護」というと、あまり触れたくない話題かもしれませんが、両親のためにも自分のためにも事前にしっかりと話し合っておくことが大切です。私もときどき両親と介護の話をしています。

 

ただ、介護を受ける状態になってから話し合うのはあまりよくありません。施設に預ける話をすると、両親に「家にいると迷惑な存在なんだな」と思われてしまう可能性があるからです。元気なうちに介護について話し合っておきましょう。

 

 

介護にかかるお金と介護期間

それでは次に「介護にかかるお金」について解説していきます。

 

介護をはじめるときに、一時費用(車いすの購入や自宅のバリアフリー化など)として平均で90万円がかかります。そして、介護を続けるために平均で月々8万円の費用がかかります(生命保険文化センターの全国実態調査より)。ただ、介護にかかるお金は個人差が大きいため、これらの平均金額は一つの目安として捉えてください。前述のとおり、自宅での介護と施設での介護でも費用が異なります。

 

杖をついて歩けば日常に近い生活ができる人であれば、月々の介護費用が1万円程度で済むこともあります。一方、寝たきりでほとんど動けない人であれば、月々の介護費用が20万円以上かかることもあります。こればかりは、その状況になってみないと分かりません。

 

※ 16種類の特定疾患(脳梗塞やパーキンソン病など)を原因とする介護には「介護保険」が適用されます。介護保険を使うことにより、1割の自己負担でさまざまな介護サービスを受けることができます

 

また、介護期間は平均で約4年間です。介護期間も個人差が大きいので、一つの目安にとして捉えてください。なかには10年以上介護を受け続けるケースもあります。介護期間がそれほど長くなってしまうと、本人も家族もかなり疲弊してしまいます。

 

そして、平均介護期間は年々延び続けています。医療の発展に伴い、介護を長期間受ける人が増えてきているのです。

 

高齢者の介護は日本にとって非常に重要な課題となっています。介護状態になると亡くなるまでその状態が何年も続くので、高齢者はとても大変な思いをすることになります。これからも介護に関するさまざまな課題が出てくるでしょう。

 

介護に関する不安が尽きることはありませんが、お金の心配だけでも解消しておくことが大切です。雑な言い方になりますが、お金があればある程度の介護問題は解決できます。今回の記事を参考に、介護にかかるお金を把握し、できる限り事前に準備をしておくことをおすすめします。

 

 

まとめ

・死を迎える前にほとんどの人が介護を受けることになる。そのため、「介護にかかるお金」を把握しておくことは重要である。

 

・介護を続けるためには平均で月々8万円の費用がかかる(生命保険文化センターの全国実態調査より)。ただ、介護にかかる費用は個人差が大きい。

 

・介護期間は平均で約4年間である。ただ、介護期間は個人差が大きい。そして、平均介護期間は年々延び続けている。

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