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医療保険の基礎知識:医療保険は多くの人に必要になる

医療保険の基礎知識:医療保険は多くの人に必要になる

 

病気やケガで入院や手術をすると、多くの治療費がかかります。想定外の出費により、家計が大きく圧迫されてしまうのです。

 

そんなときに私たちを助けてくれるのが「医療保険」です。入院や手術の治療費は高額ですが、医療保険に加入していればその治療費を賄うことができます。

 

そこで今回は「医療保険の仕組み」や「公的保険の概要」、「医療保険の必要性」などについて解説していきます。医療保険は多くの人に必要な保険なので、その概要をきちんと理解しておきましょう。

 

 

医療保険の仕組みと公的保険の概要

医療保険(民間の医療保険)は「病気やケガで入院や手術をした場合に、加入者に保険金が支払われる」という保険です。ほとんどの病気が対象になりますが、美容目的の医療(整形手術、豊胸手術)やリハビリ、糖尿病の教育入院などでは保険金が支払われません。

 

また、医療保険には以下の公的保険があります。

・国民健康保険:自営業、専業主婦などが加入
・健康保険:サラリーマンなどが加入

※ 上記のほかに、公務員が加入する「共済保険」や船員が加入する「船員保険」があります。いずれも健康保険に近い保障内容になっています。

 

私たちが病院で治療を受けたときに、自己負担が3割(高齢者は1割もしくは2割)ですむのは、国民健康保険や健康保険が適用されているからなのです。

 

日本ではすべての国民が国民健康保険や健康保険などへ加入することが義務付けられています。つまり、国がすでに医療保険をかけてくれているのです。

 

日本の公的医療保険制度は世界保健機関(WHO)から世界最高の評価を受けたことがあります。また、その保障内容の充実度は経済協力開発機構(OECD)の加盟国の中でもトップレベルといわれているのです。

 

これらの公的保険に加えて民間の医療保険に加入しておけば、病気やケガで入院や手術をしても、治療費を賄うことができます。

 

【参考】国民健康保険や健康保険の主な保障内容

 

1、 療養の給付
医療機関を受診したときに、自己負担に上限が決められているのは「療養の給付」があるからです。基本的には3割負担で、高齢者は1割もしくは2割負担(現役並みの所得がある人は3割負担)になります。

 

2、 入院時食事療養費制度
病気やケガなどで入院したときの食事代の自己負担には上限(一食あたり360円)が設定されています。つまり、1ヶ月の食事代は32,400円(360円×3食×30日)ほどになります。

 

※ 入院時食事療養費は所得や過去1年間の入院日数などによって変動します。

 

3、 高額療養費制度
1ヶ月あたりの医療費の自己負担には上限があります。その上限を超えて医療費を払った場合は、超過分の払い戻しを受けることができます。その上限額は以下の計算式で決まります。

 

80,100円 +(総医療費−267,000円)× 1%

 

仮に一ヶ月の医療費が80万円かかった場合、「80,100 +(800,000−267,000円)× 1%」と計算されるため、85,430円が上限金額になります。

 

この計算式は年齢や所得によって異なりますが、多くの人がこの式に当てはまります。さらに、自己負担の上限を超えた月が1年間に3回あった人は、4回目からの上限金額は44,400円になります。

 

 

医療保険が必要になる理由

次に、民間の医療保険の必要性について考えていきます。

 

前述のとおり、国民皆保険制度により、すべての日本国民は公的保険(国民健康保険や健康保険など)への加入が義務付けられています。ただ、病気やケガの状態によっては、高額な治療費が必要になることがあります。

 

特に、下図のような重い病気を患うと、入院が長引くことがあります。公的保険により治療費負担が軽減されるとはいえ、あまりにも治療期間が長引くとお金を払えなくなる可能性もあるのです。

 

【参考 疾患別平均入院日数】

 

引用元:生命保険文化センター

 

また、治療費を払い切ることができても、貯蓄が大きく減ってしまう可能性があります。もし、その貯蓄を長年かけて貯めたのであれば、一度の病気やケガで使い切ってしまうのは非常にもったいないです。また、今後も病気やケガをする可能性があるため、ある程度の貯蓄は残しておくべきなのです。

 

このような背景を考えると、「民間の医療保険に加入しておけば、病気やケガをしても安心して治療を受けることができる」ということが分かると思います。民間の医療保険は必要性の高い保険なのです。

 

実際に日本では多くの人が民間の医療保険に加入しています。

 

※ 医療保険=疾病入院給付金の支払われる生命保険

引用元:生命保障に関する調査(生命保険文化センター)

 

ただ、むやみに高額な医療保険に加入してはいけません。公的保険が充実していることを考えると、民間の医療保険の保障内容は必要最低限で十分です。

 

必要となる保障内容は人によって異なりますが、参考までに私が加入している医療保険を紹介しておきます。

・疾病時入院給付金:日額5,000円(1入院60日間、通算1000日)
・災害入院給付金:日額5,000円(1入院60日間、通算1000日)
・手術給付金:100,000円
・先進医療給付金:2,000万円
※ 災害入院給付金……不慮の事故で入院したときに給付されるお金

 

 

民間の医療保険に加入すべき人

最後に、「民間の医療保険が必要な人」について考えていきます。具体的にいうと、下記に該当する人は医療保険に加入するべきです。

・収入や貯蓄が少ない人
・妻や子どもなど、扶養家族がいる人
・自営業の人

いずれも病気やケガをしてしまうと、自分や家族の生活が苦しくなる可能性があります。

 

ただ、上記に限らず、多くの人に医療保険は必要になります。よほど収入が多く、資産を持っている人であれば別ですが、基本的に医療保険には加入しておくべきです。

 

 

まとめ

・医療保険(民間の医療保険)は「病気やケガで入院や手術をした場合に、加入者に保険金が支払われる」という保険である。

 

・がんや脳卒中などの重い病気になってしまうと、多くの治療費がかかることがある。また、貯蓄が大きく減ってしまうこともある。そのため、民間の医療保険に加入しておいた方がよい。ただ、日本の公的保険はとても充実しているので、民間の医療保険の保障内容は必要最低限でよい。

 

・「収入や貯蓄が少ない人」「妻や子どもなど、扶養家族がいる人」「自営業の人」は民間の医療保険に加入するべきである。

 

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