「デフレ」になると借金を返済しづらくなる

「デフレ」になると借金を返済しづらくなる

「デフレ」になると借金を返済しづらくなる

 

バブルが崩壊してから、日本はデフレの時代に突入しました。日本経済の成長は止まり、長期に渡って不景気が続いたのです。

 

サラリーマンや公務員の給料は上がらず、大規模なリストラが行われました。さらに、若者は就職難に苦しみました。デフレ経済の影響は多岐に渡ったのです。

 

デフレが影響を及ぼすのは「企業」や「人」だけではありません。デフレの影響は「借金」にまで及びます。デフレになることで、「借金が増えていく」のです。これはいったいどういうことなのでしょうか?

 

今回は「デフレと借金の関係」について解説していきます。今回の内容を理解すれば、借金を抱えている人にとってはデフレが望ましくない経済現象であることが分かると思います。

 

 

 

デフレの基礎知識

デフレとは「物の価値(物価)が下がり、お金の価値が上がること」をいいます。具体的には、以下のような現象がデフレに該当します。

 

・1個100円のトマトが50円に値下がりした
・1杯400円の牛丼が280円に値下がりした

 

デフレになると物価が下がり、商品を買いやすくなります。消費が進んでいくため、企業の売り上げが上がっていきます。企業の業績が上がることで社員の給料が増え、さらに消費が進み、経済が活性化していくのです。

 

このように、デフレが進むと一時は経済が活性化します。ただ、行き過ぎたデフレは経済状態を悪化させてしまいます。

 

前述のとおり、デフレが進むと企業の売り上げが伸びていきます。しかし、商品の値段が安くなるため、企業の「利益」が減ってしまうのです。いくら売り上げが上がっても、利益を生み出すことができないので、社員の給料も減っていきます。

 

給料が減っていくと、買い物を控える人が増えていきます。消費がどんどん少なくなり、経済が沈静化してしまうのです。

 

このように、デフレが進みすぎると経済に悪影響を及ぼしてしまうのです。

 

このような悪循環に陥ることを「デフレスパイラル」といいます。バブル崩壊後の日本がまさにこの状況でした。

 

 

デフレと借金の関係

続いては、「デフレが借金に与える影響」について説明していきます。

 

例えば、あなたが200万円の借金をしているとします。そして、毎月の給料は50万円です。この場合、借金は「給料の4ヶ月分」ということになります。

 

ここで、デフレが急激に進み、毎月の給料が20万円まで減ったとします。そうなれば、借金は「給料の10ヶ月分」になります。

 

そして、さらにデフレが進んで毎月の給料が10万円になったとします。この状況では、借金は「給料の20ヶ月分」になります。つまり、借金を完済するまでに20ヶ月もかかることになるのです。

 

このように、デフレが進行するほど借金の「価値」が増えていきます。借金の「額」は変わりませんが、価値が増えていくため、返済しづらくなってしまうのです。借金を抱えている人にとっては、デフレになるほど生活が苦しくなっていくことになります。

 

 

日本はインフレになっていく

ここまでの話で、借金をしている人にとっては「デフレは望ましくない経済状態である」ということが理解できたと思います。

 

それでは、将来的に日本はデフレになっていくのでしょうか? それともインフレ(インフレーション:デフレの反対の経済現象)になっていくのでしょうか?

 

実は、日本はかなり高い確率で「インフレ」が進んでいきます

 

インフレが進むと、デフレとは反対の現象がおこります。つまり、借金の「価値」が減っていくのです。

 

「インフレになると借金の価値が減る」という仕組みは個人も企業も同じです。そして、国にとっても同じなのです。日本は莫大な借金を抱えているので、国家の財政を安定に保つために、長期的にインフレにしていかなければならないのです。

 

実際に政府はさまざまな方法を用いて、日本をインフレにしようとしています。そのなかでも最も単純で効果的なのが「お金の流通量を増やす」という方法です。

 

お金の流通量が増えても、日本に存在する「物の数」が変わるわけではありません。自然と物価が上昇し、お金の価値が下がっていきます。つまり、インフレが進行していくことになります。

 

日本という国家を運営するためには、多少強引な手を使っても、なんとかしてインフレにしていかなければならないのです。

 

このように政府がインフレに誘導しようとしているため、借金をしている人にとっては良い時代になる可能性が高いです。ただ、いくら借金の価値が減るとはいえ、どれくらい減るかまでは誰にも分かりません。

 

それに将来的にインフレになると決まっているわけではありません。あくまで、インフレになる「可能性が高い」というだけです。経済はときに思いもよらない動向を示すことがあります。場合によってはデフレが進んでいくこともありえるのです。

 

さらに、「インフレ・デフレ」の影響で変動する借金の価値がそこまで大きくなることは考えにくいです。上記の例はかなり極端なケースです。不確定な将来に期待するのではなく、できるだけ早く借金を返済するようにしましょう。

 

 

まとめ

・デフレとは「物の価値(物価)が下がり、お金の価値が上がること」である。

 

・デフレが進んで悪循環に陥ることを「デフレスパイラル」という。

 

・デフレが進むと借金の「価値」が増えていく。

 

・日本は高確率でインフレが進んでいく。そのため、借金の「価値」が減っていく。

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