円高になると輸入企業が儲かり、円安になると輸出企業が儲かる

円高になると輸入企業が儲かり、円安になると輸出企業が儲かる

円高になると輸入企業が儲かり、円安になると輸出企業が儲かる

輸入企業。輸出企業

 

日本は世界との繋がりがとても深い国です。衣類や食品の多くを輸入に頼っていますし、世界各国にたくさんの自動車やカメラを輸出しています。日本は世界でもトップクラスの貿易大国なのです。

 

このようなお国柄のため、たくさんの企業が輸入や輸出を行っています。

 

「製品を国内で製造し、国内に販売する企業」であれば輸出や輸入は行いませんが、そのような企業はかなり少ないです。なぜなら、国内で製造するにしても、原材料などを海外から輸入している場合が多いからです。そのため、実際には輸入や輸出に関連していない企業はほとんどありません。

 

企業が輸出や輸入を行うときは、為替(円高・円安)の影響を受けることになります。海外とのやり取りになるため、為替が変動することにより、企業の利益が増えたり減ったりするのです。

 

それでは、円高になるとどのような企業が儲かり、円安になるとどのような企業が儲かるのでしょうか?

 

今回は「円高・円安と企業の利益の関係性」について解説していきます。あなたが勤めている企業にも大きく関係してくる内容なので、しっかりと内容を学び取ってください。

 

 

 

円高になると輸入企業の利益が増える

日本にはたくさんの「輸入企業」があります。輸入企業とは、「メインとなる収益(売り上げ)を輸入によって得ている企業」のことです。輸入企業だからといって、輸入だけをしているわけではありません。

 

日本では、原油、液化天然ガス(LNG)、石油製品、衣類などを取り扱う企業が輸入企業に該当します。

 

例えば、大手衣料品メーカーの「ユニクロ」はアジアを中心とした世界各国の工場で衣類を生産し、日本国内で販売しています。海外に輸出している商品もありますが、輸入による収益が大半を占めるため、ユニクロは「輸入企業」になります。

 

前述のとおり、輸入企業は為替(円高・円安)の影響を強く受けます。そして、輸入企業であれば、円高になるほど多くの利益を得ることができます。

 

円高とは「円の価値が高くなること」です。「1ドル=120円」と「1ドル=80円」を比べた場合、「1ドル=80円」の方が円高になります。この理屈を以下で説明していきます。

 

例えば、海外から1ドルの商品を買うとします。「1ドル=120円」なら120円を出さなければ買えなかった商品が、「1ドル=80円」になれば80円で買うことができます。同じ1ドルの商品でも、より少ない円で買うことができるようになったのです。

 

つまり、「1ドル=80円」のほうが「円の価値が高い(円高)」ということになります。「1ドル=○○円」の○○円が小さくなるほど、円高が進んでいると理解してください。

 

ここで、輸入企業の視点から物事を考えていきましょう。1ドルの商品を仕入れる場合、「1ドル=120円」であれば120円を払わなくてはなりません。円高が進んで「1ドル=80円」になれば、80円あればその商品を買うことができます。

 

つまり、企業にとっては円高になるほど、海外から商品や原材料を安く仕入れることができるのです。そのため、石油や衣類などを取り扱う輸入企業は、円高であるほど多くの利益を手に入れることができます。

 

 

円安になると輸出企業の利益が増える

輸入企業だけではなく、日本には数多くの「輸出企業」が存在しています。輸出企業も輸出だけをしているわけではありません。あくまで、「メインとなる収益(売り上げ)を輸出によって得ている企業」のことを輸出企業といいます。

 

日本では、自動車、自動車部品、科学光学機器、鉄鋼などを取り扱う企業が輸出企業に該当します。

 

代表的な輸出企業として、トヨタやホンダなどの「自動車メーカー」が挙げられます。これらのメーカーは世界各国に数多くの日本車を販売しています。

 

輸出企業であれば、円安になるほど多くの利益を得ることができます。

 

円安とは「円の価値が安くなること」です。「1ドル=120円」と「1ドル=80円」を比べた場合、「1ドル=120円」の方が円安になります。

 

例えば、海外から1ドルの商品を買うとします。「1ドル=80円」なら80円で買えた商品が、「1ドル=120円」になれば120円も支払わなくてはなりません。1ドルの商品を買うために、より多くの円が必要になったのです。

 

つまり、「1ドル=120円」のほうが「円の価値が安い(円安)」ということになります。「1ドル=○○円」の○○円が大きくなるほど、円安が進んでいると理解してください。

 

ここで輸入企業のときと同様に、輸出企業の視点から物事を考えていきます。海外に1ドルの商品を売る場合、「1ドル=80円」であれば80円の売り上げを手に入れることができます。円安が進んで「1ドル=120円」になれば、売り上げが120円に増えます。

 

つまり、企業にとっては円安になるほど、海外に商品を販売したときの収益が大きくなるのです。そのため、自動車メーカーを代表とする輸出企業は、円安であるほど多くの利益を手に入れることができます。

 

トヨタやホンダほどの大手自動車メーカーになると、「1円」円安になるだけで利益が数百億円も増えます。逆に、「1円」円高になるだけで利益が数百億円も減ってしまいます。たった1円の為替変動が、企業の利益を大きく変えてしまうのです。

 

以上のように、為替(円高・円安)は日本の企業にとても大きな影響を与えます。為替が自社にとって有利な方に傾けば良いですが、そうでなければ事業の縮小やリストラなどを行わなくてはならないこともあります。

 

このような観点から為替を見ることで、自社にとって良い状況か悪い状況かを見極めることができるのです。

 

 

まとめ

・企業にとっては円高になるほど、海外から商品や原材料を安く仕入れることができる。そのため、円高になると輸入企業が儲かる。

 

・企業にとっては円安になるほど、海外に商品を販売したときの収益が大きくなる。そのため、円安になるほど輸出企業が儲かる。


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