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円高になると輸入産業が儲かり、円安になると輸出産業が儲かる

円高になると輸入産業が儲かり、円安になると輸出産業が儲かる

日本は、海外との繋がりが非常に強い国です。そのため、日本の産業は円高・円安の影響を強く受けます。

 

「製品を国内で製造し、国内に売る企業」であれば、円高・円安の影響は関係ありませんが、そのような企業は多くはありません。仮に、国内で製造するとしても、原材料などを海外から輸入している場合が多いです。そういった意味では、完全に円高・円安の影響を受けない企業はほとんどありません。

 

それでは、円高のときはどのような産業が儲かり、円安のときはどのような産業が儲かるのでしょうか。

 

今回は、「円高・円安と産業の利益の関係性」について解説していきます。

 

円高になると輸入産業が儲かる
日本には、数多くの輸入産業があります。代表的な輸入産業としては、原油、液化天然ガス(LNG)、石油製品、半導体、衣類などが挙げられます。

 

石油は、アラブ首長国連邦やサウジアラビアなどの中近東から輸入しています。液化天然ガス(LNG)は、ロシアやマレーシア、オーストラリアなどから輸入しています。

 

衣類は、アジア全域から輸入しています。日本のメーカーであっても、製造はアジアで行うことがほとんどです。衣類のタグを見ると、「Made in China」のようになっており、アジアで作られていることが分かります。

 

輸入産業は、海外から製品や原材料を仕入れ、国内で売ります。そのとき、円高であるほうが多くの利益を得ることができます。

 

円高とは、「円の価値が高くなること」です。「1ドル=120円」と「1ドル=80円」では、「1ドル=80円」のほうが円高になります。

 

例えば、1ドルの商品があるとします。「1ドル=120円」なら120円を出さなければ買えなかった商品が、「1ドル=80円」であれば80円で買えます。同じ1ドルの商品でも、より少ない円で買うことができるようになるのです。

 

つまり、「1ドル=80円」のほうが「円の価値が高い(円高)」ということになります。「1ドル=○○円」という部分の○○円が低くなればなるほど、円高が進んでいると理解してください。逆に、「1ドル=120円」のほうが「円の価値が安い(円安)」ということになります。

 

海外から1ドルの製品を仕入れるのに、円高である80円のほうが製品や原材料を安く仕入れることができるのです。

 

要は、石油や衣類などの輸入産業は、円高であるほど仕入れ値が安くなり、儲かるということです。

 

円高は私たちにとってもありがたいことです。海外の製品を安く買えたり、海外旅行に安く行けたりと、直接的に円高の恩恵を受けることができます。

 

円安になると輸出産業が儲かる
輸入産業同様に、日本には数多くの輸出産業があります。日本は、海外との繋がりが無ければ、生活が成り立たない国なのです。

 

代表的な輸出産業としては、自動車や自動車部品、半導体、科学光学機器、鉄鋼などがあります。

 

特に、自動車や自動車部品は日本で最も代表的な輸出産業です。日本にはトヨタやホンダなど、世界でも有数の自動車メーカーが存在しています。自動車産業は、日本を支えている産業といえます。

 

日本が自動車を最も多く輸出している国は、アメリカです。その次に多く輸出している国が、中国です。

 

半導体は、輸入も多いですが、輸出も多いです。輸出先としては、アメリカ、中国、ドイツなどがあります。

 

輸出産業は、国内で製品を作り、海外で売ります。そのとき、円安であるほうが多くの利益を得ることができます。

 

円安とは、「円の価値が安くなること」です。例えば、「1ドル=120円」と「1ドル=80円」では、「1ドル=120円」のほうが円安になります。

 

海外に1ドルの商品を売ると、「1ドル=120円」であれば、120円の利益を得ることができます。しかし、「1ドル=80円」であれば、80円の利益しか得ることができません。同じ1ドルの商品でも、日本円にすると利益の額が変わってくるのです。

 

つまり、自動車や半導体などの輸出産業は、円安であるほど日本円の利益が上がり、儲かるということです。

 

実際に、トヨタやホンダなどの大手自動車メーカーは、「1円」円安になるだけで、利益が数百億円も増えます。逆に、「1円」円高になるだけで、利益が数百億も無くなります。たった1円、円高・円安に傾くだけで、それほどまでに大きな影響を受けるのです。

 

以上のように、円高・円安が日本の産業に非常に大きな影響を与えます。企業にとっては、どちらに傾くかによって会社の命運が大きく変わってきます。自分たちの理想でない方向に向けば、事業の縮小やリストラをしなければならないこともあります。

 

企業は、円高・円安の状況に合わせてさまざまな対策を行い、なんとか利益を確保しようとしているのです。


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