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インフレ・デフレの基礎知識

インフレ・デフレの基礎知識

 

あなたは「インフレ(インフレーション)」や「デフレ(デフレーション)」がどのような現象か理解しているでしょうか? 「インフレ、デフレという言葉は聞いたことがあるけれども、その意味までは分からない」という人もいるかもしれません。

 

経済の動きを読み取るためには、インフレ・デフレについて知っておかなければなりません。

 

そこで今回は「インフレ・デフレの基礎知識」について解説していきます。インフレやデフレが経済にどのような影響を及ぼすのかをしっかりと理解しておきましょう。

 

インフレ(インフレーション)の概要

インフレ(インフレーション)とは「物の価値(物価)が上がること」です。具体的には、以下のような現象がインフレに該当します。

 

・1個100円のハンバーガーが200円に値上がりした
・1本100円のジュースが120円に値上がりした

 

私もインフレを体感したことがあります。私の地元は温泉街なのですが、銭湯に入るためには「湯札(ゆふだ)」という共同入浴券を購入しなければなりませんでした。その湯札があれば、地域のどの銭湯にも入浴することができる仕組みです。

 

私が子どもの頃は一枚50円だったのですが、私が大人になった頃には一枚200円まで値上がりしていました。子どもの頃の感覚があるので、「けっこう高くなったな」と感じた記憶があります。

 

このように、インフレは私たちの身近で起きている現象なのです。

 

そして、物の値段が上がるということは、「お金の価値が下がること」といい換えることもできます。

 

先ほどの例では、湯札を購入するために以前より多くのお金が必要になっています。物の値段が上がったことにより、お金の価値が下がったのです。

 

インフレと経済の関係

基本的には、「経済が成長しているとき」にインフレが起こります。

 

経済が成長しているということは、企業の利益が増えているということです。それに伴って給料が上がるため、消費が増えていきます。消費者の購買意欲が高まれば、物の値段が上がっても購入します。

 

このように、インフレは経済の成長と連動しているのです。

 

ただ、インフレが起これば経済が良い状態なのかというと、そういうわけでもありません。インフレが進みすぎると、逆に経済が破綻してしまうのです。

 

実際にロシアやジンバブエでは、とてつもないインフレが起こったことがあります。もの凄いスピードでインフレが進み、札束を用意しなければパンを買うこともできないほどの状況になってしまいました。物の値段が上がり過ぎたため、お金の価値がほとんどなくなってしまったのです。

 

このようなインフレのことを「ハイパーインフレ」といいます。国の財政状況がものすごく悪いときに起こるインフレです。ハイパーインフレが起こると、お金が紙切れ同然になってしまい、国が破綻してしまうのです。

 

日本はインフレが進んでいく

将来的に日本はインフレが進んでいくと予測されています。なぜなら、インフレに誘導しなければ、国家財政の安定を保つことができないからです。このことについて、以下で説明していきます。

 

日本には1,000兆円以上もの借金があります。日本は世界でも稀にみる借金大国なのです。

 

国は銀行やゆうちょなどの金融機関を通して、国民から間接的に借金をしています。私たちの預貯金は、知らないうちに国に借りられていたのです。

 

「国民から借金をしている」というのは、国にとってとても便利な状態です。お金の動きを自国の中で完結できるので、国はどのようにも対処することができます。極端な話、「日本の財政は破綻しました。そのため、国民のみなさんにお金を返すことができません」といえば、借金を踏み倒すこともできるのです。

 

このような状態を「預金封鎖」といいます。預金封鎖が行われると、いくら銀行やゆうちょに掛け合っても、お金を引き出すことができません。

 

ただ、このような方法を取ると、国民からとてつもない反発をくらってしまいます。また、国家が破産したとなると、世界中の国々からの信頼が失墜してしまいます。

 

そのような状態になるのを防ぐため、国は借金の対策を講じているのです。そして、その対策にはさまざまな方法があります。そのなかで最も簡単で確実なのが「お金の流通量を増やす」という方法です。

 

日本国民全体の総資産は1,700兆円ほどあるといわれています。そのうち1,000兆円が国に借りられています。つまり、借金の割合は資産の6割ほどになります。

 

ここで国がお金を大量に発行し、国民の総資産が3,000兆円になったとします。この場合、借金の割合は資産の3割まで減ることになります。このような対策を講じれば、いくら借金が増えても国家が破綻することはありえません。

 

実際に国は「異次元金融緩和」などの政策が行い、お金の流通量を急激に増やしています。国が借金の対策を講じているのは誰の目から見ても明らかなのです。

 

ただ、その代償としてインフレが進行してしまいます。お金の流通量が増えれば、お金の価値は下がるからです。

 

そうなると、物の値段が上がり続けていきます。ハンバーガーを買うのに10,000円も払わなくてはいけない時代がくるかもしれません。インフレが進行することで、私たちが貯めていた預貯金の「価値」が無くなっていくのです。

 

日本の財政はこのような現状に直面しています。私たちの資産を守るためには、ただ預貯金をしておくだけでなく、資産を他の形(不動産、外貨など)に変えておく必要があるのです。

 

デフレの概要

デフレ(デフレーション)とは「物の価値(物価)が下がること」です。具体的には、以下のような現象がデフレに該当します。

 

・1個100円のハンバーガーが50円に値下がりした
・1パック200円のたまごが100円に値下がりした

 

そして、物の値段が下がるということは、「お金の価値が上がること」といい換えることもできます。

 

物価が下がると、消費が進みます。消費が進むことにより、企業の業績が上がり、社員の給料が増えていきます。そしてさらに消費が進み、経済が活性化していくのです。

 

このようにデフレが進んでいる状態も、経済が活性化していることになります。インフレもデフレも「経済が動いている」ということなのです。

 

ただ、インフレと同様に、行き過ぎたデフレは経済を悪化させてしまいます。

 

確かにデフレが進むと消費が増えていきます。しかし、物の値段が安くなり続けと、企業の利益がどんどん減ってしまいます。売り上げは上がっていきますが、利益を出すことができないので、社員の給料も減ってしまいます。

 

そのため、デフレが進みすぎてしまうと、逆に消費が少なくなってしまうのです。物の値段が安くなっているにも関わらず消費が起こらなくなるので、企業の利益は少なくなり、社員の給料はさらに減っていきます。

 

このような悪循環に陥ることを「デフレスパイラル」といいます。バブル崩壊後の日本は長期のデフレスパイラルが続いていました。そして、その状況を改善するために、国が「お金の流通量」を増やしたのです。

 

以上のように、インフレになってもデフレになっても、経済が活性化していることになります。ただ、いずれも行き過ぎると、経済に悪影響を及ぼしてしまいます。経済は「ほどほど」に動くのが良い状態であるということです。


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