インフレになると借金が減り、資産も減る

インフレになると借金が減り、資産も減る

インフレになると借金が減り、資産も減る

インフレになると借金が減り、資産も減る 

インフレとは「物の価値(物価)が上がり、お金の価値が下がること」をいいます。

 

インフレになると商品の値段が上がるため、企業の利益が増えます。企業の利益が増えれば、社員の給料も上がります。給料が増えることでさらに消費が増え、経済が活性化していくのです。

 

このように、インフレと経済の動きは連動しています。ただ、インフレが影響を及ぼすのは経済だけではありません。

 

インフレは私たちの「借金」や「資産」にも大きな影響を与えます。インフレになることで、借金や資産の価値が変動するのです。

 

今回は「インフレが借金と資産に及ぼす影響」について解説していきます。借金を抱えている人や多額の預貯金を保有している人にとっては特に大切な知識となるので、しっかりと内容を理解するようにしてください。

 

 

 

インフレになると借金が減る

インフレになると借金が減ります。これはどういうことなのでしょうか?

 

例えば、あなたが300万円の借金をしているとします。そして、毎月の給料は30万円です。つまり、借金は「給料の10ヶ月分」ということになります。

 

ここで、インフレが進んで毎月の給料が60万円になったとします。そうなれば、借金は「給料の5ヶ月分」になります。

 

そして、さらにインフレが進んで毎月の給料が150万円になったとします。ここまで極端なインフレが起こることは考えにくいですが、この状況では借金は「給料の2ヶ月分」になります。つまり、2ヶ月あれば借金を完済することができるのです。

 

このように、インフレが進行すると借金は減っていきます。借金の「額」は変わりませんが、借金の「価値」が減っていくのです。借金を抱えている人にとっては、インフレはありがたい状況なのです。

 

この仕組みは個人も企業も同じです。そして、国にとっても同じなのです。日本は莫大な借金を抱えているので、インフレになることが望ましいです。いい方を変えると、日本の財政の安定を保つために、長期的にインフレにしていかなければならないのです。

 

実際に政府はさまざまな方法を用いて、日本をインフレにしようとしています。そのなかでも最も単純で効果的なのが「お金の流通量を増やす」という方法です。

 

お金の流通量が増えても、日本に存在する「物の数」が変わるわけではありません。自然と物価が上昇し、お金の価値が下がっていきます。つまり、インフレが進行していくことになります。

 

日本という国家を運営するためには、なんとかしてインフレにしていかなければなりません。そして、私たちは将来のインフレに備えて、その対策を講じなければならないのです。

 

 

インフレになると資産も減る

続いては、インフレと「資産」の関係について見ていきます。

 

前述のとおり、インフレになると物価が上がります。生活に必要な物の値段が高くなるので、必然的に支出が増えることになります。

 

例えば、トイレットペーパーが200円で売っているとします。この場合、1,000円あれば5つのトイレットペーパーを買えることになります。

 

仮に、インフレが進行して物価が上がり、トイレットペーパーの値段が500円になったとします。そうなると、1,000円で2つしか買えなくなってしまいます。つまり、インフレが進行したことで、「1,000円の価値」が減ってしまったことになるのです。

 

このように、インフレが進行すると資産は減っていきます。資産の「額」は変わりませんが、資産の「価値」が減っていくのです。あまり意識したことがないかもしれませんが、お金の価値は一定ではありません。常に変動しているのです。

 

そして、上述したように日本はインフレが進行していく可能性が高いです。そのため、ただ預貯金をしているだけでは、資産の価値が減ってしまいます。

 

自分の資産を守るためには、資産を預貯金以外の形に変えておく必要があります。預貯金以外の資産であれば、その価値が減ることはありません。

 

例えば、不動産を保有することはインフレの対策になります。不動産は「物」なので、預貯金とは逆に、その価値が上昇していくのです。

 

また、海外に資産を移転することも、インフレの対策になります。いくら日本の物価が上昇しても、海外に資産を保有していればその影響を受けることはありません。

 

このように、何かしらの対策を講じておけば、自分の資産をインフレから守ることができるのです。

 

 

インフレになると高齢者の生活が苦しくなる

インフレは働いている人よりも高齢者に悪影響を及ぼします。なぜなら、働いている人には収入があるため、インフレの影響を受けにくいからです。このことについて以下で説明していきます。

 

例えば、お金の流通量が増えてインフレになったとします。インフレになったということは、物価が上昇したということです。物の値段が上がった分、出費は多くなります。ただ、お金の流通量が増えたため、給料(自営業の場合は収入)も増えていくのです。

 

物価の上昇に見合うくらい給料が上がるかは分かりませんが、収入がある人にとってはインフレになることはそこまで深刻な問題ではありません。

 

インフレになると生活が苦しくなるのは高齢者です。給料がない高齢者の場合、預貯金は重要な生活資金になります。しかし、前述のとおり、インフレになると預貯金の価値が減るので、生活がどんどん苦しくなっていくのです。

 

ただ、高齢者に収入がないわけではありません。日本では老後に老齢年金が支給されます。

 

しかし、インフレになっても老齢年金の支給額が上がるとは考えにくいです。日本の少子高齢化のペースを考えると、インフレの影響を考慮しても、年金の支給額は減っていく可能性の方が高いです。それほど日本の年金制度は厳しい状態が続いています。

 

このような要因があるため、インフレが進行すると高齢者の生活は苦しくなってしまうのです。

 

日本では高齢者がたくさんの預貯金を保有しています。高齢者の預貯金を消費させることも、インフレ誘導の狙いといえます。そのようにして、経済の活性化を図る算段です。

 

以上のように、将来的に日本はインフレになる可能性がかなり高いです。それに伴い、借金が減り、資産も減っていきます。借金がある人にとっては良い時代になるのかもしれませんが、資産を持っている人は何らかの対策を講じなければなりません。

 

 

まとめ

・インフレが進行すると借金が減っていく。なぜなら、借金の「額」は変わらないが、借金の「価値」が減っていくからである。

 

・インフレが進行すると資産が減っていく。なぜなら、物価が上がるため、相対的に預貯金などの資産価値が下がるからである。

 

・高齢者は預貯金が生活資金の中心となるため、インフレになると生活が苦しくなっていく。また、高齢者の預貯金を消費させることも、インフレ誘導の狙いといえる。

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