保険の種類:保険は10種類に分類される

保険の種類:保険は10種類に分類される

保険の種類:保険は10種類に分類される

 

あなたは保険に加入しているでしょうか? もし何かの保険に加入しているのであれば、それはあなたにとって本当に必要な保険なのでしょうか?

 

自分に必要な保険を見極めるためには、初めに「どのような保険があるか」を知っておかなければなりません。さまざまな保険の概要を把握した上で、その中から自分に必要性の高い保険を選んでいくのです。

 

ただ、保険にはたくさんの種類があります。そのため、すべての保険を把握することは不可能です。しかし、大まかな分類さえ把握しておけば問題ありません。それさえ理解しておけば、自分にはどのような保険が必要か見えてくるはずです。

 

そこで今回は「保険の種類」について紹介していきます。保険とは生涯の付き合いになります。まずは「保険の全体像を把握する」という意識を持ってください。

 

公的保険制度の基礎知識

保険の種類の前に、「公的保険制度」について解説していきます。公的保険とは「法律によって加入が義務づけられている保険」のことです。言い換えると、「あらかじめ国が保険をかけてくれている」ということになります。

 

例えば、自動車保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があります。

 

その2種類のうち、公的保険にあたるのが自賠責保険です。車を所有するすべての人は、自賠責保険に加入することが義務づけられています。事故を起こしてしまったときなど、自賠責保険が適用される場合は、国から保険金が支給される仕組みになっています。

 

このように、保険の種類によっては公的保険が存在しています。そのような保険では、民間の保険に加入しなくてもよい場合があります。公的保険の有無やどれくらいの保障があるかを見極め、民間の保険を選ぶようにしましょう。

 

保険の種類

それでは次に、「保険の種類」を紹介していきます。保険は大きく以下の10種類に分類することができます。保険の見方や捉え方によって分類が変わるので、必ず10種類に分けられるというわけではありませんが、基本的にはこの分類を理解していれば問題ありません。

 

1、生命保険(死亡保険)
加入者が死亡したときに、残された家族に保険金が支払われます。死亡時だけでなく、失明や手足の欠損などの高度障害のときも保険が適用になります。主に「○○生命」のような生命保険会社が取り扱っています。

 

生命保険には「遺族年金」という公的保険があります。「年金保険料を払っている人が死亡したときに、残された家族にお金(年金)が支払われる」という制度です。

 

また、「障害年金」も生命保険の公的保険にあたります。障害年金は傷害を負ったときに適用になる制度です。民間の生命保険と同様に、障害に対して手厚い補償が付いているのです。

 

このように、年金保険料を納めている人は、「遺族年金」と「障害年金」という公的保険に加入していることになります。年金というと「老後にもらえるお金」というイメージがあるかもしれませんが、それは老齢年金と呼ばれる年金機能の一部です。

 

年金には老齢年金の他に、今回紹介した「遺族年金」と「障害年金」という制度があります。これらの制度を把握した上で、民間の生命保険に加入するか検討するとよいでしょう。

 

2、医療保険、がん保険
医療保険では、病気や事故などで「入院」や「手術」をしたときに保険金がおります。ほとんどの病気が適用の対象となりますが、風邪やニキビやイボの治療、美容目的の治療などでは保険金が支払われません。

 

がん保険では、がんと診断されたり、がんで入院や手術をしたりしたときに保険金がおります。がんに特化している分、医療保険より保障が充実しているのが特徴です。

 

医療保険とがん保険に該当する公的保険は、「国民健康保険(主に自営業が加入)」と「健康保険(主にサラリーマンが加入)」です。私たちが病院で治療を受けたときに、自己負担額が3割や1割ですむのは、国民健康保険や健康保険が適用されているからなのです。

 

高額な保険に加入する必要はありませんが、自分にとって必要な保障が備わっている医療保険やがん保険には加入しておいた方が良いでしょう

 

3、学資保険(子ども保険)
子どもの教育資金を確保するための保険です。親に万が一のことがあった場合に、保険金がおりる仕組みになっています。また、子どもに万が一のことがあった場合にも、保険金が支払われます。保険の仕組みは、生命保険とほとんど同じです。

 

学資保険(子ども保険)には満期があります。子どもが一定の年齢に達すると、それまで積み立てたお金を受け取ることができるのです。大学でたくさんの学費がかかるので、高校卒業時を満期に設定するケースが多いです。

 

4、個人年金保険
その名の通り、「個人で年金を積み立てる保険」です。働いているときに保険料を積み立てることにより、老後にお金を受け取ることができます。

 

個人年金保険に該当する公的保険は「公的年金(国民年金、厚生年金、共済年金など)」になります。「将来、年金を十分にもらえるか分からない」と不安に思う人が、個人年金保険に加入する傾向にあります。

 

個人年金保険では、加入者が死亡したときにも残された家族に保険金が支払われます。ただ、その金額は少額です。死亡時の保障という点では、生命保険の方が充実しています。

 

5、介護保険
病気や事故などに遭い、「要介護状態(介護が必要な状態)」になったときに保険金が支払われます。

 

介護保険には、「公的介護保険」という公的保険があります。公的介護保険はかなり保障が充実しているため、あえて民間の介護保険に加入する必要はないかもしれません。実際に民間の介護保険の加入率は15%程度です。

 

※40歳以上の国民は自動的に公的介護保険に加入することになります。そのため、介護保障の対象となるのも、40歳以上の国民になります。

 

6、傷害保険
事故などに遭い、ケガをしたときに保険金がおります。病気などでは保険金が支払われません。

 

傷害保険の公的保険は「国民健康保険」や「健康保険」です。ケガをすれば病院にいって治療を行うことになります。治療費を払うときに、国民健康保険や健康保険が適用されるのです。

 

7、自動車保険
自動車やバイクで事故を起こしてしまった時に保険金がおります。公的保険は「自賠責保険」です。自動車を所有している人は加入が義務付けられているので、強制保険とも呼ばれます。

 

ただ、自賠責保険が適用となるのは人身事故の場合のみです。物を壊してしまった場合は保険金がおりません。

 

さらに、重大な人身事故の場合は相手への賠償金が大きくなってしまいます。場合によっては、1億円を超えることもあります。自賠責保険だけでは賠償金をカバーしきれないこともあるため、任意保険(民間の自動車保険)にも加入しておいた方が良いでしょう。

 

8、個人賠償責任保険
物を壊してしまったときに保険金が支払われます。例えば、「買い物をしている最中に、誤って店の商品を落としてしまった」のようなケースです。ただ、日常生活でこのようなことはほとんど起こりません。そのため、個人賠償責任保険には加入しなくても問題ありません。

 

9、火災保険、地震保険
火災保険では、家や家財が火事によって損害を受けたときに保険金がおります。家が全焼してしまった場合、その損害金額は数千万円単位に上ることもあります。

 

一般家庭の貯蓄でその損失をカバーするのは難しいですが、火災保険に加入していれば、万が一のときの損失もカバーできます。火災保険はどの家庭でも必要性が高い保険なのです。実際に9割以上の家庭が、火災保険に加入しています。

 

また、分譲でも賃貸でも、マンションに入居するときは必然的に加入することになります。

 

地震保険では、地震によって家や家財が損害を受けたときに保険金がおります。ただ、損害を100%保障してくれるわけではありません。実際の損失補償は30〜50%程度です。

 

また、地震保険には「火災保険の加入者のみが加入できる」という特徴があります。地震保険だけに加入することはできないのです。

 

現代の建物はかなり丈夫にできています。かなり強い地震でも倒壊することはまずありません。そのため、あえて地震保険に加入していない人もいます。私も地震保険に加入する必要はないと考えています。

 

10、レジャー保険
旅行傷害保険、ゴルファー保険など、レジャーにおいて何かが起こったときに保険金がおります。旅行中のケガや、ゴルフ中に人にボールを当ててケガをさせてしまったときなどに適用されます。

 

 

以上のように、保険にはさまざまな種類があります。保険の種類や概要をしっかりと理解し、あなたのライフスタイルに合った保険に加入するようにしましょう。

 

ただ、日本人は保険に加入し過ぎる傾向にあるので、冷静な判断が必要です。保険の営業マンにいわれるまま、なんでもかんでも加入していては無駄な出費が増えるだけです。

 

保険の必要性は人によって異なりますが、医療保険(およびがん保険)と自動車保険の任意保険、火災保険は低額でも加入しておくことをおすすめします。なぜなら、万が一のことが起こったときに、貯蓄や公的保険だけではカバーしきれないためです。

 

その他の保険に関しては、ファイナンシャルプランナーなどと相談し、慎重に検討するようにしてください。

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