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日本の老齢年金には「賦課(ふか)方式」が適用されている

日本の老齢年金には「賦課(ふか)方式」が適用されている

 

年金には「障害年金」、「遺族年金」、「老齢年金」の3つの制度があります。

 

障害年金は「年金保険料(年金)を払っている人が事故や病気などで障害を持ったときに、年金が支払われる」という制度です。「国がかけてくれている障害保険」のようなイメージを持ってください。

 

また、遺族年金は「年金保険料を払っている人が死亡したときに、遺族に年金が支払われる」という制度です。「国がかけてくれている生命保険」のようなものと思ってください。

 

そして、老齢年金は「働いている人が払った年金保険料を、高齢者が受け取る」という制度です。多くの人が「年金」と聞いたときにイメージするのが、この老齢年金になります。

 

障害年金や遺族年金が支払われる人は限られていますが、老齢年金は国民全員に支払われます。年金制度のなかでも、私たちの老後に深く関わってくるのが老齢年金なのです。そのため、老齢年金について詳しく知っておくことはとても大切です。

 

そこで今回は「日本の老齢年金の仕組み」について解説していきます。老後の生活に備えるために、老齢年金の概要をしっかりと把握しておきましょう。

 

老齢年金には「積立方式」と「賦課(ふか)方式」がある

老齢年金には「積立方式」と「賦課(ふか)方式」の二つの制度があります。そして、それぞれの制度に特徴があります。

 

積立方式は「自分が払った年金保険料を、老後に受け取る」という制度です。「国が管理している定期預金」のようなイメージです。

 

一方、賦課方式とは「働いている人が払った年金保険料を、高齢者が受け取る」という制度です。自分が納めた年金保険料は他の人が受け取ることになります。

 

積立方式は経済の成長に対応できない

積立方式は分かりやすく、公平な制度です。「自分で積み立てたお金を老後に受け取る」という仕組みであれば、誰も文句はないと思います。

 

ただ、積立方式にはデメリットがあります。それは、「経済の成長に対応できない」ということです。

 

経済の成長に伴い、物価は上昇していきます。実際に数十年前と現代では、物価が大きく異なります。当時は100円で購入できた物が、現代では数千円することも珍しくありません。

 

そのため、働いているときに年金保険料を積み立てても、老後に受け取るときにはほとんど「価値のない金額」になってしまうことがあるのです。

 

例えば、現代より物価が低い時代に毎月数百円の年金保険料を積み立てたとします。それから数十年が経ち、老後になってから数百円の年金が支給されても、ほとんど生活の足しになりません。

 

老齢年金は数十年という時間をまたぐ制度であるため、同じ時代の中でお金の流れを完結できる「賦課方式」を適用するしかないのです。

 

日本の老齢年金には「賦課方式」が適用されている

国民年金制度が施行された1961年には、積立方式が導入されていました。しかし、前述のような理由があるため、1970年に賦課方式に変更されました。それ以降は賦課方式が続いており、「働いている人が払った年金保険料を、高齢者が受け取る」という状態が続いています。

 

これからも老齢年金には賦課方式が適用されていきます。経済が変化し、物価が変動していくため、賦課方式でないと対応しきれないのです。

 

ただ、賦課方式は働いている人が払った年金保険料をその時代の高齢者に支払うので、「年金の積立金が貯まりづらい」というデメリットがあります。

 

日本はこれからも少子高齢化が進んでいくため、この状況はさらに深刻化していきます。実際に年金の積立金はどんどん減っています。このままでは、あと20年くらいで年金の積立金が枯渇するという予測も出ています。

 

※あと20年くらいで年金の積立金が枯渇するというのは、国が対策を講じない場合の話です。実際には年金の受給年齢や年金保険料を引き上げるなどして、年金の積立金額を維持しようとします。ただ、その分のしわ寄せは国民が受けることになります

 

ただ、このような現状があるとはいえ、今さら経済変化に対応できない積立方式に変更することはできないのです。

 

日本の年金制度が厳しい状況になっていくことはどうすることもできませんが、そのようになっても問題ないように準備しておくことはできます。そのためにさまざまなお金の知識を身に付け、自分で資産を形成していかなくてはならないのです。


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