Q、将来、年金はもらえますか?
日本の年金問題はニュースなどで頻繁に取り上げられています。そのため、老後に年金をもらえるか不安に感じている人は多いと思います。
将来のことなので、実際にどうなるかは誰にも分かりません。さすがに年金がもらえなくなるということはないと思いますが、年金の受給額が少なくなり、受給年齢が引き上げられるのは間違いありません。
なぜなら、「日本の年金制度が破綻する3つの要因」があるからです。
一つ目の要因は「日本経済の衰退」です。
将来的に日本の人口は減り続けていきます。2050年には約9,800万人、2100年には約4,800万人になるという予測が出ています。
人口が減るとその国の経済は衰退していきます。人が減った分だけ物の消費が少なくなり、経済活動が沈静化していくからです。
二つ目の要因は「少子高齢化」です。この要因は「日本経済の衰退」とも関連しています。
高度経済成長期の頃に比べて、日本人の出生率(一人の女性が一生のうちに産む子どもの平均人数)はかなり下がりました。2000年以降の出生率は、1.3人くらいで推移しています。日本の少子化には、歯止めがかかっていないのが現状です。
その一方で、高齢化は進み続けています。日本人の平均寿命は延び続け、毎年のように高齢者(65歳以上)は増え続けているのです。
2050年には、日本人の約38%が高齢者になるといわれています。それに対して、生産年齢人口(15歳以上65歳未満:労働者の年齢と考えられています)は約51%です。これは高齢者の1.3倍の値です。つまり、1.3人の労働者で1人の高齢者を支えなければならないということです。
少子高齢化が進んでいくと、年金としての収入が少なくなるのに支出は増える一方です。年金制度が破綻していくのは、誰の目から見ても明らかです。
三つ目の要因は「年金資金運用の失敗」です。
私たちが払っている年金は、ただ貯金されているわけではありません。厚生労働省所轄の「年金積立金管理運用」という名の独立行政法人が、年金資金を運用しているのです。その額はなんと100兆円以上にもなります。私たちが納めている年金は、それほどまでに莫大な金額になっていたのです。
その年金資金が順調に増えていればよいのですが、実際の運用はうまくいっていないのが現状です。リーマンショックのときは年間で10兆円近くの負債を出してしまいました。
このような3つの要因があるため、日本の年金制度は破綻すると考えられています。前述のとおり、年金がもらえなくなるということはないと思いますが、年金制度が実質的に破綻している可能性は十分にあります。
将来の不安を嘆くのは簡単ですが、そうしているだけでは何も始まりません。大切なのは、その不安にどのように向き合うかということです。
私は年金が1円ももらえなくても問題ないように、今のうちからさまざまな方法で資産形成を行っています。国が私たちの将来を保証してくれるわけではないので、年金不安に対応するためには自分で対策を行うしかありません。
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