「預貯金=資産」ではない

「預貯金=資産」ではない

「預貯金=資産」ではない

 

人生においてお金がすべてではありませんが、お金があれば解決できる問題はたくさんあります。そのため、多くの人が「自分の資産を増やしたい」と思います。

 

そのような人が初めに考えるのが「預金(銀行に預けているお金)」および「貯金(ゆうちょ銀行に預けているお金)」です。「預貯金がたくさんあれば、将来は安泰だ」と考えるのです。

 

たしかにこの考え方は間違っていませんが、将来の備えとしては不十分です。

 

なぜなら、高度経済成長期でもない限り、預貯金が増えることはないからです。バブル崩壊後、日本は長い間不況が続きました。そして、これからも景気が良くなる可能性は低いです。

 

このような経済情勢のため、資産を増やすには「さまざまな資産運用」を実践しなければならないのです。

 

預金や貯金は「資産の一つ」にすぎません。そのため、預貯金が多いからといって、資産をたくさん持っているとは言い切れないのです。

 

今回は「預貯金が資産にならない理由」について詳しく解説していきます。この記事を読めば、預貯金を持っているだけでは安心できないということが分かるはずです。さらに、外貨を活用した資産運用の必要性も理解できると思います。

 

 

 

「預貯金=資産」ではない

日本人はどういうわけか、「預貯金=資産」と思っている人が多いです。「とにかく預金や貯金を増やしたい」と考えているのです。上述のとおり、この考え方は間違っているわけではありませんが、正解というわけでもありません。

 

なぜなら、預貯金の「価値」は一定ではないからです。

 

仮に100万円を持っていても、日本にあるすべての物の値段が2倍になれば、50万円分の価値しかなくなってしまいます。預貯金の価値は、物価によって常に変動しているのです。

 

それでは、日本の物価は将来的にどのように推移していくのでしょうか? 実際には物価が2倍になることはありうるのでしょうか? その動向を読み取るためには日本の借金問題を考えなければなりません。

 

 

日本の借金対策と預貯金の関係

日本は1,000兆円以上もの借金を抱えている「借金大国」です。そして、その額は毎年数十兆円のペースで増え続けています。

 

国としてはこれほどの借金を放置するわけにはいきません。さまざまな対策を講じ、借金問題を解決しようとしています。

 

そのなかで最も効果的なのが「お金を大量に発行する」という方法です。お金を大量に発行し、日本の資産が増えるほど、「借金の価値」が薄まることになるからです。この流れを具体的に考えてみましょう。

 

日本が借金をしている相手は私たち国民です。私たちが銀行やゆうちょ銀行に預けているお金は、それぞれの金融機関を通して国に借りられていたのです。

 

そして、国民の資産を合計すると1,700兆円くらいになります。つまり、借金の割合は「資産の6割程度(1,000兆円÷1,700兆円)」ということになります。

 

仮に借金が1,700兆円を超えてしまうと、日本はお金を借りる相手がいなくなり、国家破産してしまいます。そうなった場合、あなたが銀行やゆうちょ銀行に預けたお金は返ってこなくなります。

 

そのようになっては国民の反感を買うのは必至ですし、世界からの信頼も失墜してしまいます。そのため、国は何としても借金問題を解決しなければならないのです。

 

ここで、お金が大量に発行され、国民の資産が3,000兆円になったとします。そうなれば、借金の割合は「資産の3割程度(1,000兆円÷3,000兆円)」まで減ります。「借金の額」は変わりませんが、「借金の価値」が薄まったのです。

 

このように、借金問題を解決するために、国はお金を発行し続けざるをえない状況なのです。これは国民から借金をしている日本だからできる方法です。

 

国がお金を大量に発行することで、日本の借金問題は解決できます。しかし、その代償は私たち国民が支払わなければなりません。

 

なぜならお金の流通量が増えるほど、物価が上昇するからです。日本に存在する物の数は変わらないのに、お金の量だけが増えていけば、物価が上昇するのは当然の理屈です。

 

上述のとおり、100万円を持っていても、日本にあるすべての物の値段が2倍になれば、50万円分の価値しかなくなってしまいます。

 

このように、預貯金の価値は一定ではありません。日本の将来を考えると、預貯金の価値が下がっていくのは明白なのです。

 

日本の経済動向はどうすることもできないので、私たちが自分自身で対策を講じなければなりません。そのためには、預貯金以外の資産を保有することが重要になってくるのです。

 

 

外貨を持つことが資産を守ることに繋がる

株や債券、不動産、外貨など、資産にはさまざまなものがあります。決して、預貯金だけが資産とは思わないでください。

 

数ある資産のなかで、円の対極となる資産が外貨(ドル、ユーロなど)です。円の価値が下がっても、外貨を持っていれば資産が目減りすることはありません。

 

例えば、Aさんが100万円を持っているとします。国が大量にお金を発行して物価が上がれば、100万円の価値はどんどん下がっていきます。預貯金しか持っていないと、資産価値を保つことができません。

 

それに対してBさんは、100万円をドルに両替したとします。仮に「1ドル=100円」であれば、100万円分の外貨は1万ドルになります。

 

このとき、国が大量にお金を発行して円の価値が下がっても、Bさんが保有しているドルの価値は下がりません。むしろ「円安=ドル高」となり、円と比較したときにドルの価値は高くなるのです。

 

さらに、世界の人口はこれからも増え続け、経済が活性化していきます。そのため、世界の国々は日本のように「お金を大量に発行する」という借金対策を講じることもありません。

 

つまり、これからもドルの量は変わらないため、1万ドルの価値は保たれるのです。

 

このように、ドルなどの外貨を持つことで、資産価値を保つことができます。ちなみにドルは世界で最も使われている通貨なので、日本人でも保有している人は多いです。

 

また、世界で二番目に使われている通貨はユーロです。ヨーロッパ圏で広く使われています。そのため、ユーロを保有するのも良い選択といえます。

 

中国の経済発展により、通貨である元(げん)の価値も上がっていきました。ただ、中国の経済危機などの影響で信頼性に疑問が持たれています。

 

発展途上国の通貨を保有している人もいます。発展途上国の銀行では8%程度の年利が付くこともあるため、資産を増やしやすいのです。

 

ただ、それほどの金利が付くということは、国の経済が安定していないということです。発展途上国では「銀行からお金が引き出せない」という事態も起こりえます。そのため、あらかじめきちんと下調べをしておく必要があります。

 

以上のように外貨を保有することが、資産を守ることに繋がります。どの外貨を持てばよいか迷うかもしれませんが、王道であるドルを選べば問題ないでしょう。また、複数の外貨を保有するのも、リスクの分散になります。

 

とにかく、「円しか持っていないのは将来的に大きなリスクになる」ということを覚えておいてください。

 

日本で生活しているとあまりピンとこないかもしれませんが、預貯金(円)は絶対的な資産ではありません。ある程度預貯金が貯まってきたら、ドルやユーロなどの外貨を持つことをおすすめします。

 

 

まとめ

・物価変動の影響を受けるため、預貯金の「価値」は一定ではない。そのため、「預貯金=資産」とはいいきれない。

 

・日本の借金問題を解決するためには、お金の流通量を増やさなければならない。その影響を受け、預貯金の価値は下がっていく。

 

・ドルやユーロなどの外貨を持つことが、資産保全のための対策になる。

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